マラソンの歌24号-7
　　
平成14年 2002年

	萩往還七年振りにて四度目もわれ二百五十キロは初挑戦なり 百選のトップになりたる萩往還主たる種目の二百五十キロに出づ 新緑に映えてたたずむ瑠璃光寺これより始まるドラマを見詰む 追ひ風に後押しされて幸先よし夕闇迫る自転車道路 夜更けても予定外れて蒸し暑し大合唱に蛙が歌ふ むかつくをビールが食欲増進剤食へて安心豊田湖エイド 暗闇の九十九折道途絶えたる車を幸ひ内角たどる 県内を縦断をして日本海清々しきかな朝を迎へて 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　写真前田善次氏より 折り返す仲間らかたみに声をかく完踏圏内と位置の計れる（俵島） 海岸線アップダウンに悩まさる棚田緑が清々しくも 雷がとどろき激しき雨の中足の重たし歩幅は伸びず（千畳敷） 雨は得手えてなるものをいまひとつ集中力の欠けてリタイア（仙崎T字路） いくたびも苦汁なめたる股ずれの予防対策なほ甘かりき 百粒の豆に堪へ得る人もゐる修行足らざるわれのリタイア リタイアも悔しさ希薄は年にして達観しをりビール飲みつつ 気になるはトラブル続きのパソコンなりメカに弱きが虜になりて 楽々と車に乗りてあとたどる車にてさへ長き道のり 共走をなしたる友らが戻り来る粘り強さにわれは脱帽
	開催日　　　平成14年5月2〜4日 主催　　　　山口100萩往還マラニック大会実行委員会 参加種目　　250�q 制限時間　　48時間　スタート2日18時00分 記録　　　　142�q　3日18時頃仙崎T字路にてリタイア ゼッケン　　NO・67
	リタイア中途半端記　７年振りの４度目ということは、私の初参加は平成５年第５回大会ということになります。２５０キロは第３回からだそうですが、その頃ウルトラマラソンはまだ駆け出しの私には雲の上のことで、私は１００キロに２年続けて参加しました。翌年は主催者の小野幹夫氏のランナーズ賞受賞を記念して、虚無僧姿で３５キロの部に参加しました。 私が萩往還では仮装ランナー第一号ではなかろうかと自負していますが、その頃は悠長なもので制限時間があってないようなものでした。すなわち結果は、両年とも制限時間を２時間もオーバーしたにもかかわらず記録をとってくれました。私ばかりではありません。私の後ろにもまだ大勢いたように思うし、２５０キロのAクラスの方が深夜に、あるいは翌朝に戻ったということが英雄に見え聞こえたものです。 ７年といえばウルトラマラソンにも目覚しい進歩発展があります。したがって、私は７年ぶりの参加にタイムオーバーの許容を期待したわけではありません。単純な比較はできませんが、私はその後２勝３敗ながらさくら道２７０キロの実績がありますし、この３月には済州島２００キロ制限３６時間をクリアーして、多少なりとも勝算がありました。 ところが早々にリタイアしてしまいました。私はポケットが便利でだぶだぶのロングパンツをはいていますが、股ずれ防止にインナーのランパンが失敗でした。ショートタイツにするべきでした。川尻岬の沖田食道で渡辺頼政氏から「馬油」をいただいたのですが、激しい雨で効果がありません。下りを得意とする私が、千畳敷からの下りを走れないようでは最早それまでと早々にあきらめました。 その千畳敷からの下りに、車が止まり、運転手が降りて来て握手を求められたのにはびっくりしました。浅香隆氏でした。上りを歩くことがいたく教訓になったと見えて、私を勝手に師匠と呼びます。東京からわざわざ来てレンタカーで応援ドライブとのこと。GWにはやりたいことがたくさんあります。そこで私は、勝敗にかかわらず萩往還は今年だけと思っていました。しかし、翌日宗頭から便乗させていただき、力走する皆さんを応援しながらもう一度挑戦する気になりました。 来年も出るからには、あまりにも早いリタイアは、紀行記も来年に託すのが相応しかろうと中断します。お世話になった多くの皆さんありがとうございました。来年の再会を楽しみにしています。 ところで気になるトラブル続きだったパソコンの状況を記しておきます。 己の未熟な技術を棚に上げてOSをWindows MEからXPにグレードアップしました。だが、接続がNTTのUSBドライバーと相性が悪いらしく、トラブル続きでMEへ戻したり、諦めがたくXPを再インストールしたりしているさなかでした。立ち往生した時ホームドクターの村松和弘先生が頼りでしたが、3月末にニュージーランドへ遊学してしまいました。ということで業を煮やしていたわけですが、身近にも救いの神が現れました。 ４月の移動で娘一家が転勤先から戻って来ることになりました。娘の亭主は富士通勤務で、技術者ではないがパソコンが専門です。２年前古いノートパソコンをくれて、メールの仕方を教えてくれた先生です。娘一家は近くに住むことになりましたが、３歳と乳飲み子を抱える娘は、無償の母親の手を借りたいのが見えみえです。まずはことあるごとに来ることになりそうですが、旦那が一緒に来てくれるのが私の歓迎するところです。ともあれ、パソコンは私が不在の連休中に修復してくれました。もう無くてはいられない私です。 「雲峰のマラソンの歌」ホームページをご覧いただければ幸いです。