其の参・信濃路編
平成16年 2004年 マラソンの歌26号-15
其の参・信濃路編
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慌てたる操作未熟の携帯電話返答せむと乗り物に酔ふ 台風の影響により関西の仲間ら未着も定時にスタートす
山道は川と流るる土砂降りも風無く幸ひ台風接近 最強の台風らしき情報も傘差し通過す和田峠越え
雪崩たる小山に道は通せんぼ苦難の通過泥にまみれて 後組は引き返したると聞くにつけ知らぬが仏の雪崩拡幅 新聞紙を詰めて水気を吸ひ取らす泥染めの靴明日に備へて
厚雲に隠れて見えぬ浅間山降灰東京までも届きしものを 隠れたる峠は雨らし軽井沢宿ビニールの雨傘またも買ひたり 山栗は落ちたるままに拾はれず黒ずむ色の雨に艶やか
ここからは下りばかりが気が楽にビール飲みつつ峠の茶店（碓氷峠） 設定の緩き路草ジャーニーラン余裕に飲みつつ食事の楽し 降りて止む空に買ひたる傘再三杖が終ひの役目となれり
百羽余の雁の隊列頭上翔ぶわれのゴールを見下ろし往きけむ 飲み出せばいくらでも飲む帰路の旅電車の中も語り飲み継ぐ  |
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