マラソンの歌20号-12
 '98 夜叉ヶ池 伝説マラニック 

平成10年 1998年




さくら道のお礼参りの夜叉ケ池夜叉姫様にわれ救はれて

初回より連続参加が覚えよくわれの窮地を救ひくれたり(山口敬子さん)

向上せし耐久力に初挑戦六度目にして雨乞ひコース

梅雨未だ明けざる陽射しの蒸し暑し異常気象はエルニーニョ現象

汗の身を川に漬かりて清々し今宵の宿舎にたそがれ迫る

向き向きに半折り毛布を床に敷き仮眠に備へるウルトラランナー

わが歌の広報役におさまれり頼みもせぬに友の努めて(金澤正雄氏)

それぞれの価値観ゆゑの評価得て独り歩きのマラソンの歌

草を尾にまといつく虻追ひ払ふ夕べの酒が臭ひ立つらし

山道に慣れたるものか岩壁に十人程を一気に抜き去る

朝飯を前に薪取り山道の親父の早足思ひ出でたり

薪取りは冬場の仕事朝飯の前に親父にわれ扱かれて

燃料がガスに代はりて薪取りはわが小年期の冬の思ひ出

ずぶ濡れの汗の身冷たし霧に風夜叉姫様の池折り返す

例年のゴール地点をわれ通過なほフルマラソンの距離が残りて

片側に揖斐川見つつ駆け下るダム湖の緑山よりも濃し

梅雨未だ明けざる天候時に降る雨が幸ひわれゴールイン

感激の再会友はリハビリをわが完走を祝福に来ぬ(白木貞次氏)

幾つまで向上なるか持久力より難関にわれ挑みつつ


 開催日   平成10年7月25・26日

 主催    ’98夜叉ケ池伝説マラニック実行委員会

 参加種目 雨乞い伝説コース(A)130km

 記録    第1ステージ42・5km5時間35分27秒

        第2ステージ89km13時間41分46秒

 ゼッケン  NO・18


夜叉姫様 さくら道では私の窮地をお救いくださいまして有り難うございました。

 さくら道270kmは私にとって3度目の正直、完走が悲願でしたが、2日目の夜、寝不足から持病の痴呆症が出てまさに夢遊病者でした。そんな私をお救いくださったのが山口敬子さんです。夜叉ケ池には私は初回から参加しているので、覚えめでたくお救いくださったものと思います。

 さくら道の後遺症からか、私には夜叉姫様と山口敬子さんの見境がつかないようです。ともあれ、さくら道のお礼参りを兼ねて、私は初めての雨乞い伝説コースを完走することができました。これも多くのサポートの皆さん、共走して戴いたランナーの皆さんのお陰と感謝しています。


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