マラソンの歌8/9(13)号ー25
  

平成3年 1991年



フルマラソン筑波河口湖けふあるを裏番組の丹沢に出づ

山の気は移ろひ易く翳させばにはかに寒し風の冷たく

せき止めて峡に入り込む人造湖ひとでのごとき湖畔をめぐる

水平にガードレールが帯を成す燃ゆる紅葉の丹沢湖畔

こそ泥と脱獄囚と警官の仮装トリオが衆目集む

虚無僧の仮装姿に出場を思ひて破綻タイム厳しく

昨日の虚無僧練りが思はるる商店街を数多連ねて

献奏は虚無僧ゆかりの萬満寺追善供養に尺八を吹く

天井の高き本堂せな寒く抜け出でて飲む一杯の酒

警官がこそ泥よりも先に駆く任務放棄をからかひて抜く

信玄の隠し湯なれば道遠く険しくもあれ起伏激しく

浮島の三保中学校にゴールインネットの先が湖にして

艶のよき庄内柿にかぶりつく鶴岡マラソン思ひ出しつつ(注記)


 開催日    平成3年11月24日

 主催地    神奈川県足柄上郡山北町

 参加種目   21km

 記録     1時間52分21秒

 ゼッケン   NO・1245

 注記     鶴岡100キロの主催者・菊地光男氏から頂く。


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