雪しぶく記憶鮮し四年振りわれ三度目の佐倉マラソン

礼装の人の車の立ち往生流るるランナーを端に避けつつ

朱のリボン問はるるままに会の趣旨夢とロマンを語りつつ駆く（フル百回楽走会）

ひこばえの枯れ田の稲穂風に鳴る響き優しく春告ぐる音

さ緑の列なす麦をなぎ煽る足取り見せて春風すさぶ

群れ駆くるランナー盾に思へども揺さぶり煽る春風つよし

印旛沼渡りてすさぶ春嵐吠えるがごとく電線鳴らす

春嵐大橋渡る吾煽るさはだつ波のしぶきを浴びせ

追風に押され知らずにスピードが増したるならむ上り苦しむ

それぞれに工夫を凝らし耐へる様ぶら下がるやら逆立ちすやら

ゴールイン早くも友の発ち行けり酒の一瓶労ひくれて（松尾　勲氏）

すそ分けに一口づつを回し飲むすさぶ嵐を日溜に避け

一口に止むはずもなく帰るさを電車の中も語り飲み継ぐ

　開催日　　　　平成３年３月３日

　主催地　　　　千葉県佐倉市

　参加種目　　　フルマラソン（通算18回目）

　記録　　　　　　４時間26分15秒

　ゼッケン　　　　NO・５９９

　参考記録　　　昭和62年（通算6回目）　３時間52分35秒　　昭和61年（通算4回目）４時間０分08秒

　「山の辺」　　　５月号