マラソンの歌8/9(13)号ー6

平成3年 1991年



障害者と伴走者とを引き合はす盲人マラソン今日のわが任務

「おしゃべりは後で」とチーフ檄とばす邂逅の場のかまびすしくて(卯嶋義司朗氏)

あまりなる体格の差が危ぶまれ吾伴走に身代はりて駆く

春の陽の光あまねく下萌えて木の芽膨らむ靄かかるがに

基地跡の昭和公園下萌えて春を待ちゐし人の賑はふ

春は風雲の翳せばいと寒し広き公園遮るはなく

大勢の歩哨監察引き連れて最終ランナー今ゴールインす

いささかのもの足らなさに目の合ひて友と立ち寄る昼の居酒屋

友と酌む昼酒うまし友の友も加はりて酌むけふの昼酒

気の付けば別れの際の覚えなし飲みて呆けて電車乗り越す

開催日 平成3年3月17日
開催地 東京都立川市
参加種目  km
視覚障害者 池田高信氏、伴走予定者飯沼アサさんの代走をする。
解説 居酒屋「黒潮」に同行した者、男性高橋三雄・中島明男氏、女性岡添純子さんと岡添さんの友人竹内美津子さん。
長流6月号

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