マラソンの歌12/13(15)号ー4
 第3回 かすみがうらマラソン大会 

平成5年 1993年





寒中と思へぬ陽射しの暖かしかすみがうらのマラソンを駆く

木枯らしが午後に荒ぶに備へ駆く長袖タイツに合はせ着をして

防寒に備へ過ぎかと仰ぎ見る凪静かなる陽射しの暑く

道端に会社の後輩の差し入れを受けつつ思ふ通勤遠し(雑賀孝行君)

出島城めぐるが正午計りたるごとくに風の出で始めたり

裕福に蓮根御殿の並びをり艶めく瓦金色に照り

寺々の並びたるかと友の言ふ蓮根御殿の構へ威容に(千田歩握氏)

服装のローカル色の著きかな農家の主婦の門辺に立ちて

備へ持つビニール袋を被り駆く木枯らし寒く荒ぶるなかを

被りたるビニール袋がはためきて傍の声援われに聞こえず

冬晴れに筑波嶺青き地平線風のすさびて透き通り見ゆ

ランニング姿に歩むランナーに木枯らし容赦のあらず荒べり

木枯らしが奪ひたるらし帽子浮く波のさわだつ蓮根の田に

吹き荒ぶ霞ヶ浦の季節風に備へ勝りてわれゴールイン

馴染みなる友の輪大きく広がりて電車の中も語り飲み継ぐ

パノラマに撮りたるわれの写真帳見せたる友は財産と言ふ

全国を駆けめぐる友チケットの破片が千羽鶴のごとしも(小島義一氏)

若き娘の後を付くるが秘訣らし大願成就の会が長老(石神良平氏)




 開催日   平成5年1月17日

 主催地   茨城県土浦市

 参加種目  フルマラソン(通算34回目)

 記録     4時間37分52秒

 ゼッケン   NO・6582

 「長流」   5月号

 「じゃーあなる」 1526号(2月9日)


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