マラソンの歌16/17号-17
  

平成7年 1995年



わが見せしパノラマ写真が誘引と参加の友の声の掛かり来(田中 章氏)

沿道の数か町村行政のトップが歓迎の挨拶に立つ

雨乞ひの伝説辿るマラニック大きく友の夢が発展(山口数博氏)

昨年に倍するほどの参加者は地域起こしに貢献のなる

持参せし「マラソンの歌」三十部配りて足らず馴染みの多く

われを師と呼びて勝手に弟子名乗る友のゐるなり歌を作りて(成瀬重彦氏)

峰の字を付けて勝手に弟子名乗る虚無僧ばかりか歌の友まで(注記)

わが弟子を名乗るは勝手も峰の字にわれは大枚費えしものを

氷入り手袋片手が極め付きアイデアなりと猛暑対策

旱天に雨乞ひならぬ氷乞ひ夏のマラソン頭に載せて

聞く耳を持たざるならむ真夏日の炎天楽しくわれら駆くるを

罹災者のごとく仮眠の体育館阪神地区の友らも共に

迫りたる山が影絵の星月夜夜目におぼろの林道を駆く

山頂は朝日眩しく清々し神秘なるかな伝説の池

一時間半道間違へしと擦れ違ふ先のはづなる友らが後に

湧き水を帽子に汲みて水を浴ぶ氷の欲しき夏のマラソン

褒めたれば出し渋りしが惜しまるとスタッフ自前の木瓜のうまし

下りさへ歩みてわれのゴールイン盛夏は猛暑の陽射しにばてて

弁慶にさへもあるなる泣き所外反拇指に友はリタイア(吉藤 尚氏)

リタイアが役に立ちしと点滴を為したる友は看護婦が業(山本有津子さん)

器用なる友はいまさら妻帯を拒みて悠々自適に暮らす(千田虎峰氏)

走りての後のむくみは慢性に左足首ばかりが妙に

開催日 成7年7月29・30日
主催 ’95年夜叉ケ池伝説マラニック実行委員会
参加種目 夜叉姫コース(B)90km
記録 第1ステージ5時間37分 第2ステージ8時間06分
ゼッケン NO・64
注記 竹田龍峰=昭彦氏 千田虎峰=_三氏 酒井飛峰=忠彬氏 桜井連峰=光雄氏 岸本白峰=佐恵子さん

 夏のイベントとして、早くも地元に定着しつつあるこの大会に、初回から連続して参加できたことを嬉しく思いつつ、これまでに成し遂げた、友の功績に敬意を表したいと思います。それだけに、この大会は主催者の熱意が随所に反映して、大変楽しく走らせて戴きました。友の功績をたたえつつ関係者各位に感謝申し上げます。

 ところで、私は各地の大会に、触れ合いの小道具として、パノラマ写真帳や歌集を持参します。この大会でも効果がいくつかありました。中でも、第1回大会に一緒に走った、地元の登山愛好家白木貞次氏が参加者名簿を見て、大会本部へお尋ね下さったのには感激しました。「生涯に独自のものをと思ひつつわれに一つのマラソンの歌」。歌は駄作ながら、今後とも個性あるランナーでありたいと思っています。


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