託したる『マラソンの歌』が届きたり直ちに忙し発送手配に

携へるバックに詰めてわが歌集木津川マラソンの大会に出づ

雪氷雨今にも怪しき空模様京都木津川マラソンを駆く

先週は花の館山今週は一面枯れ野の木津川マラソンを駆く

冬枯れの京都木津川河川敷バイクがうなる河原砂漠に

木津川の流れは見えず上下流判らぬままにマラソンを駆く

鷺一羽白きが浅瀬に木津川の堤防高見にマラソンを駆く

春立てど南山城内陸の「春とは名のみ風の寒さよ」

風下の仲間の間合ひを気にしつつ手鼻しきりにわれのかみをり

追ひ風を心励みに折り返す恨めしきかなはたと止むとは

再会の友に渡さむわが歌集ゴールに入るを飲みつつ待ちて（梅本和子さん）

走りての後の宴のつまみにと友の徹夜の手料理七種（梅野牧和氏）

食ひて欲し読みて欲しとぞそれぞれに冗費徹夜も趣味は厭はず

震災に家失へども片時も駆くる情熱失せることなし（早渡輝弘氏）

刺激され刺激をしつつ友ら皆網羅しかねるマラソンの歌

　開催日　　 　平成７年２月５日

　主催　　　　　京都木津川マラソン大会実行委員会

　参加種目　　フルマラソン（通算41回目）

　記録　　　　　４時間49分49秒　　

　ゼッケン　　　NO・1162