平成16年2月14日開設
 飯塚光峰の部屋 
MC2-14
@nifty


プログラム

亀戸の里

夏ちゃん
伴走の歌
大師の里その3
春の夜
梅 一 輪
一筆一枚


平成18年12月12日

拝啓

ごぶさたしており申し訳け有りません。仕事が朝早く(4:30に家を出る)帰りは8時頃が続き体力、気力とも毎年落ちてくるのが良くわかる今日この頃です。

★ すみだ川花火祭りの深夜二時浴衣姿の女が一人(どう考えても良くわからない)

★ 光る富士みかん畑と相模湾坂の彼方にかすむ大島(小田原大会伴走)

★ 逆上がり父娘(おやこ)で励む朝六時明日は出来るかいつも祈らん
   (仕事先の公園で落ち葉を踏みながら頑張っている小学生)


亀戸の里

夏ちゃんが来てからもう3ヶ月。いままでひまで9時には閉めていた店がうそのようないきおいで連日11時になっても小さなカウンターは満席状態が続き、マスターも朝の仕事に影響するので困っている程です。土曜の夜は私たち3人で時々反省会を兼ね食事、飲み会、カラオケ等々で結束も強くなってきました。

ちなみに夏ちゃんは天童よしみに顔も体型もそっくり。(残念)
しかしあいきょうは抜群!

マスターはマギー四郎をもう少し品良くした様な70才「正月休みは3人で温泉にでも行こうよ」といってくれる程です。9月のある日マスターから電話がありました。「夏ちゃんがしばらく店を休んでいるんだよ」と、だが、私は余り心配せずにいます。


※ ランナーにも障害者にもやさしくビールも食事もそろった店を紹介します。

@ 新宿西口 三平酒寮
代々木からも近くどちらの方面に帰るのにも便利
店内も通路も広く長年の付き合いの名物マスターも健在、年中無休でいついってもOK
女性には海鮮丼が人気

A 原宿駅前更科丸屋本店
走った後歩いて3分と最短距離 13:00過ぎなら10人ぐらいまでOK つまみも各種有り そば湯割りは寒いこれからおすすめ 2Fはお座敷で障子越しに西日がここちよい 店の人は障害者にもやさしく気を遣ってくれます。

B 神保町交差点そば 陳麻屋
おすすめはマーボ丼、担々めん、味は濃く辛口でランナー向け、3人以上なら コース料理+飲み放題で¥2900〜がお得 過日ラン・フォービジョン(皇居)の打ち上げでも10人程でお世話になりました。

C 参宮橋 季家
代々木公園から歩いて10分 味は濃いめ 量は多くて ビール中生は¥350 上海出身の夫婦でとても親切にしてくれます。吉祥寺のYさん 山梨のNさんもごひいきなのですが12月いっぱいで建て替えのため閉店するとのこと 残念


日一日と寒くなってきます。私は11月末から埼玉の高麗川まで朝3:50起き4:30家を出て、毎日電車で通っています。それが1月中旬頃まで続く予定です。皆様も健康第一でお願いします。

                                                     敬具


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平成18年9月20日

夏ちゃん


 秋もそろそろ紅葉の頼りが聞かれ始める今日この頃です。

 いかがお過ごしでしょうか?

 私事ですが昨年から今年、家族や故郷新潟での相次ぐ不幸で精神肉体共にだいぶ疲れがたまり、ペンを持つのが遅くなり申し訳ありません。何十年振りに会ったいとこやおじさんおばさん、私も含めて老いたことをつくづく実感しました。

 ★ 歳ゆかば幼い時間(とき)に戻りたく想い起こすは新潟(ふるさと)の夏


 ここしばらくは大会の伴走も有りませんでしたが代々木公園には、何とか第一・第三日曜日には参加させていただいております。

 ★ 目白鳥(めじろどり)梅の新芽をつまみつつ四季折々の代々木公園


 西新井大師の件から少し立ち直り始めた五月連休のある日の夜、私は鉄骨屋のスーさんと東京江東区亀戸の汚い小さな居酒屋で安酒を飲んでいました。この店は朝六時から夕方五時迄は立ち食いそば、その後は居酒屋になり、七十歳の親父が一人でやっているカウンターのみ五・六人しか座れない店です。

 「最近景気が悪く、一人では身体も続かないので女の子を一人使おうかと思っているんだけど、どうかしら?」親父の一言に私とスーさんはもちろん大賛成。早速オヤジは翌朝店に募集の張り紙を出すと即反応があったとのこと。しかし、いまの店をすぐには止められないので一ヶ月程度待ってくれとのこと。

 いままで一人でやってきたので「それぐらい待ってもいいじゃない」私とスーさんは全く同じ意見でした。名前は夏ちゃん、年は四十才、旦那は建設現場の事故で亡くなり十年以上たっていて子供はなし。夏ちゃんが来れば店も明るくなり、売り上げも増えて、オヤジも少しは楽が出来るだろう。

 ★ 縄暖簾(なわのれん)男臭さの居酒屋に夏はいつ来る亀戸の里


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平成18年4月18日

伴走の歌


 平成18年2月6日千葉県浦安マラソン10km、市川市のA谷さんの伴走

 昨年は時間をだまして55分19秒。今回は足の故障,転倒によるケガ等で一週間程前にキケンしたいという連絡がありましたが、地元だしゆっくりでも走ってみればと話し出場させました。しかしいざピストルが鳴れば苦しいながらも完走し昨年のタイムを1分程更新(54分17秒)できた自己ベスト。走後の飲み会も完璧で楽しい一日でした。彼女は、その後熱海・立川でも走っていました。

 ★ 昨年は時間をだまし今回は距離をだましてうまくいったり


 平成18年3月12日熱海マラソン12km、世田谷区のY塚さん

 しばらくぶりの新幹線でしたが熱海の空は曇り時々雨、その上南の強風、海岸通りは波しぶきが顔に当たり台風のようでした。しかし前半43分41秒、後半35分58秒と向かい風の後半の方が8分も速いという走りでびっくりしました。走後のゆったりと入った温泉、そしていつものビール肴の特においしかったこと。極楽々々。

 ★ 台風のごとき嵐の海岸を波のしぶきに二人で向かう


大師の里その4


 師走の初め頃仕事の帰り道大師に寄ってみました。初めて会った時の様に店は全くヒマ「最近全くヒマで忘年会も1つも入っていないのよ」「ジャア、友達呼んで忘年会やってあげるよ」「出来たら大晦日がいいわ、終わったら一緒に紅白2人で見たいの」

 やったあ!!世間では早く来い来いお正月だが、私には早く来い来いおおみそか。アッという間に今日は大晦日。メンバーは鉄骨屋の須(スー)さん左官屋の源(ゲン)さん大工の神(カミ)さんとその友達の2人の計6人。私とスーさんはどうせひまなので昼間から飲んでいたので早めに店についた。

 どうも様子が変だ。おかしい。シャッターが閉まって看板も出ていない。そこへ例のタンカーのオヤジが来た。話によると彼女は多数の客から数万円づつ借りて男と逃げたとのこと「アンタは被害がなくてよかったね」私はスーさんと場所を変えて亀戸に向かいました。私実は6人×5千円先払いをしていましたんです。

 ぐやじい!!

 時間と距離をだました結果自分がお金でだまされてしまいました。

 嘘をつくのは悪いことですね。

 次回から仮題の亀戸の里を予定しています。東京下町の亀戸・錦糸町平井周辺を舞台にこんどこそうまくいく様願っております。


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平成18年1月5日

伴走の歌


 10月30日千葉県手賀沼ハーフ、千葉県市川市のAさん。

 私には初めてのコースでした。3ヶ月以上も前に頼まれていたのですが、10kmだと自分で思い込んでいて、 前回の55分を何とか切れるようにと考えて練習していたのですが、直前になってこの大会はハーフ一本だけだと知人に知らされあわてました。

 私は日曜日に10km程走る練習しかしていないのです。今さらあわてず自分を信じて開き直って図々しく参加しましたが、全く平坦なコースと当日の涼しい曇り空、さらに大勢の切れることのないランナーに助けられ2時間13分で完走することが出来ました。
 
 ★ ランナーの脚の下には鏡池親子で浮かぶ真鴨の波紋

 走友数名で新松戸駅近くの居酒屋で例のごとく反省会、盛り上がったことは言うまでもありません。来年も走ってみたい気持ちで帰途につきました。


大師の里その3


  雲一つ無い真っ青な空。西新井小学校の大運動会です。

 彼女に一日父親代わりを頼まれて席に着きました。走る応援はポイントも分かっているので声援はバッチリ声もかれるほどでした。秋空の下3人で食べたお弁当のおいしかったことさわやかな一日でした。

 夕方彼女と一年生の息子は家に、私は駅にと別れました。何歩か歩いた所で彼が追いかけてきて私に一言「オジサン僕の新しいお父さんになってくれるの?」。私「それは出来ないんだよ、ゴッメンネ・・・。」彼はゆっくり下を向きサッと振り返り母の元へ走りました。彼女はしゃがんで息子に何か一言、彼は首を2度横に振りました。それから手をつないで夕日に向かって仲良く歩いてゆきました。私も振り返り夕日を背に駅に向かいました。

 ★ 秋の空走る子供とその間に君のうなじをしばしながむる


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平成17年8月17日

伴走歌二首


 平成17年1月9日荒川マラソンハーフ。東京大田区池上A部さん

 16km地点通過。私「Aさんラスト5kmです。頑張りましょう!」。するとA部さん「あと45分か」。私「絶句・・・」。結局3時間14分でハーフ完走。長かったぁぁ。

 ★ 初春の霊峰富士を仰ぎ見つ昔話で走(あし)は進まず

 平成17年3月13日浦安マラソン10kmの部。千葉県市川市A谷さん
 10kmの記録64分。何とか1時間を切りたいとの願いに、私の作戦は時間をごまかすことで、55分の大幅更新となり満足しています。女性をダマス楽しさを知りました。その後彼女はかすみが浦フルを5時間半で完走したそうです。 

 ★ 潮の香とディズニーランド・ホテル群ひたすら走り自己ベスト


春の夜


 忙しい毎日ポカッと空いた4月の日曜日、桜を見に西新井大師に向かいました。そして夕方あの店へ行って、格子の引き戸を開けて驚きました。狭い店の中はお客でいっぱいです。「もういらっしゃらないかと思ってたの」。「でもずぅーと待ってたの」。忙しい中での少しの会話。「あの俳句よかったわ、今日もまた作ってぇ」。「あれは短歌」。すると左の客「あの救急車が来たときに・・・」。「それは担架」。今度は右の客。「違うよ!ヤクザが・・・」。「それは啖呵」。最後は後ろの客。「石油を運ぶ・・・」。「それはタンカー」。何なんだこの店は?しかし、一気に打ち解けて一人一人と仲良しになってしまいました。

 何とか考えて作った一首。

 ★ 桜花恋する人を思ひつつ咲かない一年(とき)に愛をはぐくむ

 店を出る時タンカーの客が私に「礼子チャンの新しい彼氏?」と一言。私はもちろん否定しながら横目で彼女を見ると、少し赤くなって恥ずかしそうにしています。店を出てからスキップしたい気持ちを我慢して、家路に向かう春の夜でした。


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平成17年3月22日

梅 一 輪


 拝啓
 三寒四温の今日この頃です。
 最終の歌集のお礼あまりにも遅くなったことお詫び申し上げます。

 全国の沢山の方々のご意見等々読ませていただきとても勉強になりました。いろいろ細かなご指摘もありましたが全て雲峰流・雲峰色ということで結論づけてよいのではないかと思っております。

 今までの歌集はいただいてから持ち歩き電車や車の中で取り出しては読ませていただきましたが、もうそれもなくなってしまい少し残念です。しかし今回の件が縁となり、少しは違う道も歩いてみようかと思い始めた昨今です。                                                  敬具

 ★ 雲の下峰また峰のその先へ走って詠って飲み食ひ進む   光峰


 二月下旬のある日曜日、東京足立区にある西新井大師に、例のごとくカメラ・水彩画の道具をぶら下げ梅を見に行きました。半日ぶらぶらとした帰りの夕刻、大師様裏の小さな居酒屋の暖簾をかきわけると、三十代前半のままさんが一人でいました。

 ママさんの土佐礼子をもう少しまるくしたような彼女は「いつもヒマなの」本当に客はいないしその後も入って来ません。二人だけの静かな長い時間も過ぎ少しづつ会話も出始め世間話も進み、彼女が女手一本で子供を育てていることも知り同情もしました。

 相変わらず客はいません。まるで高倉健・倍賞智恵子の映画のシーンそのままの様です。

 ★ 梅一輪ほのかに咲ひた大師里ふれも出来ずに遠く眺めん   光峰

 頼まれて色紙に書き、紅梅の挿絵もついでに入れてあげました。
 「今度はいついらっしゃいますか?」
 「牡丹の咲く頃かな・・・。」


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マラソンの歌25号終刊特集

一筆一枚


 寒い毎日ですが相変わらずの御健脚うらやましく遠くからただ眺めているだけでございます。十数年にわたり歌集をいただき続け誠にありがとうございます。今までただだまって貴重な品をいただきっ放しでいまだに礼らしきものをしておりません。せめて十余年間の受取書替わりに一筆お礼の言葉とさせていただきたくペンを取りました。

 私が始めて歌集をいただいた頃は今年成人式の娘が小学校に入学した頃で当時雲峰氏は安中で虚無僧姿で売出中の頃でした。ひょうひょうとしてクリッとした子供の様な目でいつもにこにこ笑っていてゆっくりとマイペースでフルを走ってしまう、よくその辺にいるマラソンオジサンでした。しかしこのオジサンの頭の中は普通ではありません、とっても変わっていました。フルを走りながら次から次から歌を作り続けているのです。私にはとても信じられなかった。しかもこのオジサンがいづれウルトラの道へ進むとは夢にも考えられないことでした。

 子供が歌集をみて漢字を飛ばしひらがなだけをものすごいスピードで拾い読み私も真似してみましたがとても追い付かなかったのも思い出の一つです。妻はとんでもない読み方や解釈をして私を驚かせることがよくありました。かくいう私も桜井助治さんから教えていただくまで「ウンホウ」と何年か間違えて読んでいました。

 職業も私と少し関係があったり何かの縁もあり長く読ませていただき、私の人生におおいに参考になりました。特にフル百のもめごとの頃や仕事を退く頃は特別に興味深く面白く読ませていただきました。またこの頃が私にとってもわかりやすかった様に思われます。この歌集は私の人生の羅針盤としても使わせていただいております。

 泉のように次から次からわき出る歌の数々いつもただただ感心しております。しかも脚の方も全くおとろえず、ウルトラの輪を広げつつある雲峰氏を私は遠くから、半分あきれかえりながらながめているだけです。

 今後も好きなだけゆっくり走り好きなだけ歌い適当に飲み続けてください。私はかげながらいつも応援しております。本当にありがとうございました。

 ★ 走歌集いただき続けて十余年やっと返せし一筆一枚   光峰


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