（仮装マラソン）　

	歌平成２・３年作・写真撮影平成３年 虚無僧の旅姿にてわれは出づ安政遠足侍マラソン 安政の遠足なればマラソンの最古なるべし仮装歓迎 見つけたる古事に習ひて安政の侍マラソン復活のなる 天蓋ゆ見詰めらるるを見詰めつつうつつなるかな虚無僧のわれ 八方に捜し求めし衣装なり虚無僧研究会にも入りて 向けらるるカメラに悦び覚えつつしたり顔なる編み笠のわれ 様々に衣装凝らして集ひたる仮装ランナー堂々たるかな 鎧武者黄門姫御前山伏と仮装の人を見るも楽しき 昨年は尼なりし人再会のけふの出で立ち緋色目に沁む 撥に指す夫君揃ひの越後獅子踊り子姿の再会の女（ひと） 出で立ちは古式ゆかしくスタートも古事に則る太鼓の合図 朝七時安中城址を後にして中山道をにぎやかに駆く 左手を脇差しに添へ尺八を右手に駆くる虚無僧のわれ さはりのみ尺八を吹き水を飲む皆の喜ぶ様が嬉しく 思はざる衣装のずるるを駆けて知る試走はばかる虚無僧姿 腕振れば着物の裾が障るなり掛けたる袈裟がずるるも障る 天蓋が目深に視界遮られ駆くれば明暗箱が揺れゆる 町人の姿の友が伴に駆くパノラマ写真にわれを撮りつつ 追ひ剥ぎも山賊姿も悠々と関門通過仮装マラソン パノラマの写真が意外に良く撮れて思ひ出たどるいく度となく 短歌にてキャプション記し遠足の写真帳なる歌絵語りに
	参考　安政遠足仮装マラソン写真帳
	平成６年虚無僧軍団勢揃い 　　　　　　　虚無僧姿左から　竹田龍峰 　桜井連峰　千田虎峰　酒井飛峯　篠田雲峰　今野濤鴻