還暦の近づくわれの都会暮らし自然人レースは郷愁に出づ

川幅の何処を駆くるも自然人レースは自由秋川渓谷

大岩に取り付く仲間ら自然人レースは道なき渓谷を駆く

道のなき渓谷走る危ふさに年をかんがみわれは慎重

音もなく桜吹雪の降り注ぐしぶきを上げてわれの走るを

心象に映りて異界を隔て来し花の吹雪の水面に浮かぶ

渓谷に芽吹きの春の訪れてきらめく緑に風の華やぐ

渓流を泳ぎてカメラは水浸しハイライト場面を撮りたきものを

自然人レースの参加は六回目腕白時代を卒業の年

惜別の乱舞なりしか花吹雪走りし友の訃報の届く（竹田恵子さんを悼む）

　開催日　　 平成９年４月13日

　主催　　　　秋川渓谷自然人レース実行委員会

　参加種目　精進コース10km

　記録　　　　１時間49分23秒

　ゼッケン　　NO・56