城と城結びて福山今治間われの駆けをりしまなみ海道

瀬戸内海本四架橋の西ルートしまなみ海道開通に駆く

海岸線を駆けつつ見ゆる目に高き架橋を友らの渡り行く見ゆ

向島因島生口大三島伯方大島踏み石に駆く

潮風の心地好きかな汗の身に入り組む島の緑も沁みて

梅雨入りと報じられしも瀬戸内海しまなみ海道晴天を駆く

橋塔に閃く光シグナルを宇宙の彼方に送るがごとし

音もなく航跡残して船の行くわれは目眩む橋上を駆く

ダイビングなしたる人のあるならむ供花の風にかすかにさやぐ

通りたるしまなみ海道に島々の人の暮らしのさぞや変はらむ

全体が芸術の島生口島平山郁夫の画廊賑はふ

ランパンは避くべきものを股擦れにわれの苦戦す健忘症に

股擦れと筋肉痛に駆けられず来島三橋歩みて長し

昼日なか欲りたるものを夕暮れのゴールに近く雨の降り出づ

股擦れに蟹股走りのゴールイン今治城のぬかるむ広場に

丸一日梅雨の晴れ間の陽に焼けて坊っちゃん風呂の真に熱し（道後温泉）

駆けて飲む地酒地ビール全国を走りて飲めるがわれの極楽