平成１９年　雲峰のマラソンの歌２９号－１１　「第１０回立山登山マラニック」

喘ぎつつ八郎坂を登りつつビューポイントに憩ふひととき（称名の滝）

高原の木道歩むを過ぎりたり大きなる蛇われを止めて

次々に走者に抜かるるわれウォーク清々しきかな高原は秋

ヘリコプター着地に前進止められて風圧刹那に帽子飛ばさる

関係者以外の人に会ふはまれエイドに憩ふ言葉交はして

青空に立山連峰際だちてゴールの雄山の山小屋の見ゆ

山頂のゴールを友の感性は「空がゴールかゴールが空か」と（藤田直美さん）

行く途に雪渓あれば過ぎるなりゴールは雄山山頂にして

焦るなく歩みしものを昨年とさして変はらぬタイムにゴールす

天空の雄山神社にて頭垂れお払ひを受け御神酒頂く

サポートに昨年ゐたる長老の友のをらねば健康祈る

大きなる出来事われは膀胱癌術後の支障多少の有りて


出口進さんより	大平元峰さんより

再発の有るが定説膀胱癌巣くふ癌鬼を養ひて生く

登りたる山は朝陽を背に受けて鎮まる上に有明の月

後記

「有明の月」の歌は元峰さんから頂いた写真を見ての創作ですが、
私の勘違いで日没前と判り、下記の通り訂正したいのですが、
各方面に発表済みなのでいきさつを明らかにしてそのままにしておきます。

★　登りたる山は夕陽に照らされて鎮まる上に十六夜の月


開催日	平成１９年８月２５日
主催	立山登山マラニック実行委員会　実行委員長松原和仁氏
参加種目	ウオークの部　３０ｋｍ
コース	立山駅～雄山山頂
記録	７時間２１分　制限１０時間
ゼッケン	ＮＯ-１４２
参考	①　１０年前参加のマラソンの歌 ②　昨年参加のマラソンの歌

松原様

　第10回記念大会に参加させて頂き光栄に思います。もはや10回ともなれば若いとは言えませんね・・・。

　私が最初に参加したのは、ランナーズ富山会長（わが虚無僧軍団の一員）櫻井連峰＝光雄さん（今年８２歳になるかと思います）から、「うちの若いもんが、こんな大会をやるんで好かったら出て下さい」との、案内を頂いて参加したのが第１回マラニックでした。

　私は連峰さんより年齢が一回り以上も若いのに、足の衰えがひどく、もはやウォークにしか出られませんが、来年も参加したいと思うのでよろしくね。

　ちなみに、第１回には富山テレビに追いかけられながらも連峰さんは完走しています。かくも健脚な連峰さんとは、何十回となく一緒にフルマラソンに参加したことがあるのですが、一昨年ソウルで同着したのが初めてで、他には１度も勝てたことがありません。ともあれ、昨年はスタッフとして山頂でサポートをしてくれました。が、今年はいませんでした。聞くところによると少々健康を損ねたようなので、何はともあれ回復を祈りたいと思います。

　人生何があるか判りませんね。私は膀胱癌と戦いつつこだわりの、相も変わらぬ駄作ながらのマラソンの歌、お笑い下さい・・・。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　雲峰