マラソンの歌10/11(14)号ー15
  
平成4年 1992年



(1)

遠足を地域興しのイベントに市長代はりて活かし盛り上ぐ

仮装にて市中パレード前夜祭地域興しに一役担ふ

誘ひたる友も虚無僧わが弟子と自ら決めて控へて歩む(竹田龍峰氏)

安中の友は巡礼再会を積もる話に市中をめぐる(大工原ヒサ江さん)

丁髷の髪は自前に「甲冑の会」の出で立ち本物尽くし

板塀の旧き屋敷に誘はれてわれら虚無僧フラッシュ浴びる

一斉にフラッシュ浴びつつそれとなくカメラ愛好会らしく見ゆ

地元なる友は身よりの子ら集め虚無僧われを囲みてポーズ

屈み込み覗く子供らスカートの下のごときか尺八吹けば


(2)

招かれて無料に出づる前夜祭樽酒割りて歓声の湧く

食べ物も酒もビールも余すほどつい飲み過ぎて明日が気になる

抽選の漏れなく皆に行き渡り地酒一升われも頂く

余すもの卓に載るもの花もみな持ちて帰れと引けも快哉


(3)

われと友虚無僧二人が並び駆く仮装マラソン声援受けて

町人の友は来年虚無僧と仮装の声援の差を嘆きつつ(千田_三氏)

道々に「虚無僧軍団走る会」を旗揚げ成せと話の弾む

昨年は衣装の乱れに悩みしが工夫のなりてつつがなく駆く

共に来し友の姿は早見えず仮装が飛脚なればなるべし(矢崎裕康氏)

わが前を喝采浴びて貴婦人がドレスの裾を引き摺りて駆く

制限のチェックポイントC9昨夜の酒に危ふく通過

来年は酒控へねば危ふきか控へるも辛し楽しき宵に

初夏の山は歩み止めれば肌寒し楚々と清しき山吹の花

ハイカーにもてはやされてわれ虚無僧擦れ違ひつつ尺八を吹く

衆目を集め満ちたる一日なり仮装マラソンこたへられなし




 開催日   平成4年5月10日 主催者  安政遠足保存会

 参加種目 峠コース 29・17km

 記録    4時間?分 ゼッケンNO・251


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