上京の友多ければ新年会さいたまマラソン明日に集ひて

心地好く心ゆくまで飲みたきを押さへて忍ぶ明日に控へて

早暁の激しき地震に目覚めたり出で行くマラソン起きるに早く

交通の雪と地震に弱きかな麻痺に遅れて危ふくぞ着く

知らせたる地元の歌友に迎へらる好物の「水」差し入れくれて

心臓を患ふ翁に知らせたり見るはいかにと歌集を添へて

ダンボール箱に大きく翁の文字差し入れくれたる「上尾山の辺の水」

トラックが鏡のごとく凍てつきてスケート履きたるごとくに歩む

忙しなく定刻どほりスタートす遅れ来る者連なるなかを

真っ直ぐに上尾桶川北本と連なる街をひたすらに駆く

自立せし元同僚の顔見れば言葉交はしてフォーカスに駆く

人形の鴻巣の町伝統の老舗ゆかしく街並みに見ゆ

みはるかす雪原越えて富士の見ゆ秩父連峰寒々と冬

荒川の橋渡りつつ背景に富士を収めて友をフオーカス（鈴木冊子さん）

春の野は雪解け水に潤はむ明日は節分光まぶしき

景気よく祭り太鼓に送らるる雪解けを待つ春の耕し

沿道のビニールハウスに栽培の産地直売いちごが並ぶ

街角に歌友の翁のわれを待つ目立たむとして旗竿持ちて

給はりし「上尾の水」を頂くを楽しみにしてゴールを目指す

心地好く「上尾の水」に酔ひ痴るる翁の心を喜び受けて

雪解けの雨垂れの音絶え間なし春立つ明日の光まぶしき

けふ駆けて大願成就のフル百回会が会長まづはめでたし

マラソンの百を夢見て四半分遥かなるかなゴールの夢は

　開催日　　平成４年２月２日

　主催　　　埼玉陸上競技協会

　種目　　　フルマラソン（通算25回目）

　記録　　　４時間22分12秒

　ゼッケン　NO・５４８６

　「山の辺」５月号　　「ユウ便」２６４号

　「フル百会報」３・４月号　　「シティランナー」６月号

　さいたまマラソンを駆けてめでたく念願の１００回に達成する前澤会長を祝福して、この日参加する会員は７０名と聞く。スタート前にシティランナーの取材を受けて、記念撮影をするとの知らせに、多くの仲間に会えるのを楽しみにして少し早めに家を出る。
　
　所が、早朝の地震により電車が動かず、危うく会場に着く始末でした。従って写真どころではなく、あわてて雪景色の中をスタートしました。早々に、いつものとうりNO・１４０小林さんを抜き、昨日の新年会に顔を見せた大阪のNO・１２７森夫妻を抜きました。

　一方、１５キロ地点の荒川の橋の上で大阪女子に出たNO・45鈴木さんに抜かれ、さらに１・２キロ先でサブスリー目前の若手のホープNO・１７３三浦氏に抜かれました。なんだか私が早いように見えますが、地震による被害者の２人です。ともあれ、大変印象深い大会となりましたが、肝心の会長に会えなかったのが残念でした。