マラソンの歌14/15(16)号-23
 第2回 富山マラソン大会 

平成6年 1994年





虚無僧の仲間がゆゑにわれは出づ友が主催の富山マラソン

主催者を支へむとして集ひたるフル百仲間ら一割を占む

華やかに二割が女性は主催者が人畜無害に優しく持てて

開会式などは関心なきものを聴けばほださる友の情熱

収穫を終へたる刈り田ひこばえの緑が風にさ揺らぎそよぐ

渇水の憂ひは知らず豊作の収穫を終ふ神通川沿ひ

たうたうと激ち流るる神通川風爽やかに堤防を駆く

岩上に餌を狙ふか鷺一羽わが往復を動くともなし

格好の練習場か若者がたぎつ早瀬にカヌー漕ぎをり

丈高く荒草繁る河川敷混じりて露草彼岸花咲く

さ緑の穂すすきそよぐ河川敷潜みてぞ鳴く秋の虫けら

調律に勤しみ潜む秋の虫今宵の月の出づるを待ちて

黒雲の閉ざせば涼しぱらつけばなほの涼しくマラソンを駆く

まなざしに記憶辿ればアンパンを口に加へて写りたる友(宮内もみさん)

差し入れの酒の効力やうやくと礼を述べつつ友を抜き去る

差し入れの酒を酌みつつ囲碁将棋ゆふべ興じてついぞ飲み過ぎ

後ろ髪引かるる思ひ挨拶もなさざるままにわれの発ち来て


 開催日  平成6年9月25日

 主催   新体連・雷鳥ランニングクラブ

 主催者  櫻井光雄氏

 種目   フルマラソン(通算35回目)

 記録   4時間41分27秒

 ゼッケン NO・19

 「長流」 平成7年1月号


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