大釜の自然人風呂の薪燃えて自然人レースの準備整ふ

河原に段平汁の匂ひ立ち自然人レースの準備整ふ

河原に春の歓びとよもせり自然人レースの太鼓のひびき

川筋の右を左をさかのぼる遮られては流れを渡り

若者の多しカップル手を取りてしぶきを上げて川さかのぼる

大岩を前に列なす自然人道なき道の川さかのぼる

岩上を跳ね飛び伝ふ自然人伴ふ危険がスリルに満てり

ユニークなるレースなるかな岩上にテレビカメラが自然人を狙ふ

渓谷に芽吹きの吐息自然人レース五感が研ぎ澄まされて

さ緑に靄のかかりて幽明の境地に咲けり山桜花

擦れ違ふトップの早し自然人並のレースとさして変はらず

往路にはなかりし藪こぎ渓谷の何処を通るもレースは自由

青痣を作ることなくゴールイン自然人レースにわれは慣れつつ

昼ひなか五衛門風呂に自然人男女混浴着の身着のまま

フジテレビ「晴れるといいね」をご覧あれ四月二十九日八時放映

　開催日　　　 平成７年４月16日

　主催　　　　　五日市町観光協会

　参加種目　　精進コース10km

　記録　　　　　１時間50分12秒

　ゼッケン　　 NO・73

　「長流」　　 　8月号