マラソンの歌16/17号-12
平成7年 1995年
馴染みなる安政遠足保存会会長交代時の移ろふ(前会長小林壮吉氏) 遠足に参加六年虚無僧の身仕度なれて悠々と駆く 関所へのコースに変へてわれは駆く昨夜は酒をしたたか飲みて 観衆の道を狭めて沸き立つを楽しからずや貫き駆けて 来年はトリプル参加と多才なる友は駆けつつ尺八を吹く(今野濤鴻氏注記1) 翁古希を名誉職にも忙しきと友の駆けをり尺八持ちて(桜井連峰氏) 菅笠に黒装束の男装は盆踊り姿の北陸の友(舘 淑子さん) 髭面に目が愛嬌のオットセイ仮装不要の友の駆けをり(内山芳忠氏) 片時も眼鏡外せぬ眼鏡猿カメラ片手に友の駆けをり(越田 信氏) ゴールなる関所は祭りに賑はへり仮装マラソン一役担ひて 峠への関門時間を計りつつリタイア正解なるを寂しむ よろけつつ精魂尽きてゴールイン赤き蹴出しの艶においらん 幟背に虚無僧われの撮られをり写真マニアの指示に応へて 来年の再会約して別れきぬ回を重ねて馴染みの多し 安中を虚無僧軍団走りをり友の撮影われらが主役(注記2) ただなるは今は昔の物語届きし名水ポリタン重し(注記3)
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