平成7年 1995年 マラソンの歌16/17号-8
  
3月26日



震災の被害に中止の大会に身の空きて出づ盲人マラソン

雪積みて一般入場者のなき昭和公園を盲人マラソンのわれら独占

降りしきる雪も珍し呼びかけて広場一周身をほぐしつつ

吐く息の白くランパン・ランシャツのランナー肌を朱に染めて駆く

置き引きの苦き被害にパトロールスタッフわれの役目担ひて

白鳥の飛び立つ様に咲きて見ゆこぶしの花の淡雪溶けて

春の雪溶けてたちまち大広場まだらに広ごる緑鮮やか

スタッフもボランティアも引き連れて最終ランナー姿現はす

当事者が言ふは勝手を逆差別言はさぬ差別を友は嘆けり(新免徹郎氏)


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